「ちゃんとやればできるでしょ?」
「気合いが足りないんじゃない?」
「大人なんだから、しっかりして。」
……これ、ADHDの人が人生で100万回くらい聞くセリフです。
でも先に言っておきます。
ADHDは性格でも怠けでもなく、脳の特性です。
しかも、世界人口の約5%前後が該当すると言われている、決して珍しくないもの。
🤔 ADHDって、結局なに?
ADHD(Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder)は、日本語では「注意欠如・多動症」と呼ばれます。
大きく分けると、次の3つの特徴があります。
- 不注意
・忘れ物が多い
・ケアレスミスが多い
・話を聞いているつもりが頭に入らない
・物をよくなくす(鍵・スマホ・書類・心の余裕) - 多動性
・じっと座っていられない
・貧乏ゆすり、指トントン、足パタパタ
・静かな場で落ち着かない - 衝動性
・思いついたら即行動
・人の話を最後まで聞く前に話し始める
・衝動買い、衝動発言、衝動おやつ
※大人になると「多動」は目立たなくなり、
不注意+衝動性が中心になることが多いです。
😅 ADHDあるある(共感しすぎ注意)
- 「よし、やるぞ!」と思った瞬間に別のことを始める
- 5分で終わる作業を、3週間寝かせる
- 締切が近づくと、なぜか急に掃除を始める
- メールは開いたが、返信は3日後
- 会話中に別のことを考えていて、話の後半が消える
- 「あとでやる」が「永遠にやらない」になる
でも、これ全部わざとじゃないんです。
脳のブレーキとアクセルの調整が、ちょっと独特なだけ。
🧬 脳の中で何が起きてるの?
ADHDの脳では、ドーパミンやノルアドレナリンといった神経伝達物質の働きが弱いとされています。
これが何を意味するかというと:
- 「やる気のスイッチ」が入りにくい
- 「今やるべきこと」より「今おもしろいこと」が勝つ
- 集中のオン・オフが極端
つまり、
**集中力がないのではなく、“集中のコントロールが難しい”**のです。
その証拠に、ADHDの人は好きなことに対しては
何時間でも没頭できることがあります。
いわゆる「過集中」です。
💡 ADHDの“しんどさ”は環境とのズレ
ADHDの困りごとは、
「能力が低い」からではなく、
社会の仕組みが“定型脳向け”に作られていることとのズレから生まれます。
たとえば:
- 長時間じっと座る学校
- 締切・期限・段取り重視の仕事
- マルチタスク前提の業務
- 曖昧な指示と暗黙の了解
これ、ADHDの脳にはだいたい不利です。
でも逆に言えば、
環境が合えば力を発揮しやすいということでもあります。
🌟 ADHDの“強み”って何?
ADHDは「できないこと」だけで語られがちですが、
実はこんな強みもあります。
🔥 1. アイデア力・発想力が豊か
思考がジャンプするので、
他の人が思いつかない発想が出やすい。
🚀 2. 行動力がある
「思いついたら即行動」タイプなので、
チャンスを掴むスピードが速い。
🎯 3. 興味のあることには超集中
好きなこと・得意なことにハマると、
専門家レベルまで一気に伸びることも。
💬 4. 共感力が高い人も多い
失敗や挫折を経験している分、
人の気持ちに寄り添える人が多いです。
🏫 子どもだけじゃない、大人のADHD
「ADHDって子どもの病気でしょ?」
と思われがちですが、大人にも普通にいます。
むしろ、大人になってから:
- 仕事がうまくいかない
- ミスが多くて自己肯定感が下がる
- 生活が回らなくなる
こうしたきっかけで診断を受ける人も多いです。
🧰 ADHDと上手につきあう工夫
ADHDは「治すもの」ではなく、
理解して、工夫して、生きやすくするものです。
🗂 ① 見える化する
- ToDoは紙やアプリで「外に出す」
- 期限はカレンダーに全部入れる
- 頭の中で管理しない
⏰ ② 時間を区切る
- 「30分だけやる」と決める
- タイマーを使う
- 長時間やろうとしない
🧹 ③ 物の定位置を決める
- 鍵・財布・スマホは「帰宅後ここ」
- 迷う余地をなくす
🤝 ④ 人に頼る
- 指示を文書でもらう
- リマインドをお願いする
- 一人で抱え込まない
💊 ⑤ 必要なら医療の力を使う
薬や認知行動療法で、
生活が劇的に楽になる人もいます。
❤️ ADHDの人へ伝えたいこと
もしあなたがADHDで、
- 何度も失敗してきた
- 自分はダメだと思ってきた
- 周りと比べて落ち込んできた
そんな経験があるなら、これだけは伝えたいです。
👉 あなたは怠け者でも、能力が低いわけでもありません。
👉 脳の配線がちょっと違うだけです。
そしてその配線は、
創造性・行動力・情熱・優しさにつながることもあります。
✨ まとめ:ADHDは「欠陥」ではなく「特性」
ADHDは、
- できないこともある
- でも、できることもたくさんある
- 環境と理解次第で、人生はずっと楽になる
という特性です。
もし周りにADHDの人がいたら、
「なんでできないの?」ではなく、
**「どうしたらやりやすくなる?」**と聞いてあげてください。
それだけで、世界は少し優しくなります。

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